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【書評】「インターフェースデザインの心理学」で学べるのは感情と感覚の新事実

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読みました。
インターフェースデザインと銘打ってありますが、その根拠となるデータはその領域にとどまらず、人の感情の出どころや感じ方の傾向などを心理学・社会学的な観点から紹介してくれます。
私は将来自分が作りたいウェブサービスのことを念頭に置きながら読んでいましたが、ついつい読み物としての面白さに夢中になってしまいましたよ。

概要

1章 人はどう見るか
2章 人はどう読むのか
3章 人はどう記憶するのか
4章 人はどう考えるか
5章 人はどう注目するのか
6章 人はどうすればヤル気になるのか
7章 人は社会的な動物である
8章 人はどう感じるか
9章 人はどうミスするか
10章 人はどう決断するのか

このうち、6章で面白いと感じたトピックスを2点だけ紹介します。

人はどうすればヤル気になるのか

欲求・期待>>獲得・快感

一般に勘違いされるようですが、ドーパミンの効果は喜びを感じさせることではなく何かを欲したり望んだり探したりさせること。
快楽に関係しているのはオピオイドという物質で、
欲求系ドーパミンシステム と 快感系オピオイドシステムは互いを補うように働きます。
ただしドーパミンシステムのほうがオピオイドシステムより強力です。
つまり快感より欲求や期待のほうが人を動かす力が強いということ。
祭りも旅行も、準備が楽しいってのはそういうことかもしれないですね。
また、いつくるかわからない刺激に敏感なドーパミンは、twitterやfacebookの通知システムにめっぽう弱いとか。理にかなった仕組みなんだなぁ。

自分で決めてると思いたい

「自分でコントロールできる状態にある」「自分で物事を決める」というのはいずれも自らの身を守るために無意識に望むことだそうです。
このため仕事などでも自律性を与えるかどうかでやる気の度合いが全然異なるんだとか。
小さい子どもが、ちょっとしたことを親に強制されて(上着着ろとかだっことか)駄々をこねるところよく見ますし、私自身も仕事で自分に選択権がなくて流されていると感じると非常に窮屈で不自由を感じるものです。
当たり前のように思っていたけれど、そういった生き物の根源的な理由だと知るとまた別の納得がありますね。

終わりに

ほかにも、ボトックス整形をした人の感情の起伏が小さくなったのがなぜか、など
目新しい知識も多々あり大変楽しく読めました。
人が根源的にどういう欲求や喜びを感じるのか?
そういうことに興味がある方にはおすすめできる刺激的な本でしたよ。

追記 「続」とか読むしかない。
   読みました。    
m-w-matrixa.hatenablog.com