「人工知能 機械といかに向き合うか」にAI全盛時代の生き方を学べ
人工知能―――機械といかに向き合うか (Harvard Business Review) | ||||
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機械・ディープラーニング・人工知能・アルゴリズム・データ・マーケティング…
そういったキーワードについて、各業界第一線の専門家が意見を述べた本。
広く浅く見識を広げたい人におすすめできます。
逆にシンプルに人工知能について深く知りたい!という人にはひょっと内容が広く散らばりすぎてちょっぴり物足りないかもしれません。
「人工知能 機械といかに向き合うか」の概要
全8章の内容を私なりにかみ砕いたものが以下の通り
- 人工知能社会で必要とされる人材・能力
- 人工知能によってビジネスがどう変わるか
- データ検証のやりかた
- ディープラーニングの技術発展段階とその影響
- アリババの柔軟で機敏な経営戦略
- ヒトはロボ同僚とどう協働するのか
- グーグルのデータ型人事アプローチ
- 機械が生むかもしれない大きな経済格差
以下では特に興味のわいた、8章と1章について触れます。
8章 機械が生むかもしれない大きな経済格差
人工知能の発達は、19世紀産業革命と同様の影響をもたらすだろう、
それは便利さと失業者を大量に生むという内容。
1章 人工知能社会で必要とされる人材・能力
人工知能が発達した社会で求められる人材の方針は以下の通り
・大局的・戦略的にものを見てマネジメントできる人
・ニッチな技術を極めた人
・数値化されづらい分野に特化した人(アート・情緒など)
・機械に関する工学専門知識により保守管理できる人
・人工知能をさらに発達開発させる人
人工知能時代でも求められる人材とは?
上記内容をさらに私なりに表にまとめるとこんな感じ。
人工知能が発達するにしたがって自由人として生きていく人が増えていくイメージ。
浸水で水位がどんどん高くなっていって、スキルを高いところに上っていかないと水底に沈んで、人工知能に取って代わられるような…。
こんなん
それでも人工知能時代悲観することはない
自由人が増えていくという流れは苛酷なようで、決してネガティブな話ではないですよね。そう、私は人工知能の発達をポジティブにとらえています。つまり機械的な作業をする必要がなくなることで、働きたい人はより情緒的・創造的な仕事をできるようになり、働きたくない人は好きにのんびりできるようになるということです。
もっともそこにたどり着くまでには人類全体がすさまじい常識の転換を迫られるでしょうけどね。現在の推測からでも所得の中流層がどんどん減り、プログラマーなどのエンジニアや教授・研究者、経営者・マネージャーなどの高等教育を受けた人の待遇が高騰する一方で、そうではない人々は飲食やデイケアなどの上流層の暮らしに仕えるようになっていくともいわれています。
それに働かなくても済むようにするならベーシックインカムの導入は避けられないでしょうし…
とはいいますけどね。
結局いつかは人の能力の価値なんて平坦化しますよ。
現時点でさえ医者の診察や税務処理を代理できる人工知能があるんですから。いつかあるレベルに達したとき、そこからは人間の想像を超えた発展の仕方をするようになるでしょう。その時点から問われるのは能力ではなくなくなり、純粋にその人が、皆が幸せであるかどうかです。
誰もが自分の本当の好きなことにとことん集中できて、人とのつながりを大事にできるような、心底幸せな時代が来たら最高じゃない?って、そんな想像をしたらワクワクしませんか?
終わりに
もっとも、それがいつになるかはわからないので今はシンプルにスキルを積み上げるのがよいでしょう笑 シンギュラリティという名の「平等」が訪れるその日まで。
人々の大部分が働かなくなくてよい時代がきたら私は何をしようかな。
今はとりあえずHTMLとpythonの入門書から(^^;)