「ビタミンCの大量摂取がカゼを防ぎ、がんに効く」て本当?その効果とは【書評】
ビタミンCの大量摂取がカゼを防ぎ、がんに効く (講談社+α新書) | ||||
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ビタミンCの大量摂取がガンだけでなく様々な病気に良い影響を与えたという実績が示された一冊です。
本当ならとても画期的でありがたいですがその真相ははたして。
本の概要 (amazonより引用)
「飲みすぎはムダ」は誤り!副作用もなし!
「1g×1日4回」で感染症、心筋梗塞、脳梗塞も防ぐ米国医学界で1度は否定されて、完全復活した「健康法」の驚くべき効能と使い方
ビタミンCをミリグラム単位で摂取していたのでは、壊血病を防ぐことはできますが、ヒトが最適な健康を維持するにはまったく不十分なのです。そもそも、ビタミンCを“ビタミンの一種”と思うから誤解を生じるのです。(中略)ヒトは体内でビタミンCを合成できませんが、すべての植物、そして大多数の動物は体内で、ビタミンCを1日にミリグラム単位ではなく、その1000倍にあたるグラム単位で大量につくることができます。だから、すべての植物と大多数の動物にとってビタミンCは微量栄養素ではありません。――<第2章より>
概要
・高容量ビタミンC治療が否定され、復権した経緯
・プロオキシダント作用により、ビタミンCががん細胞を優先的に攻撃する。
・ビタミンCを体内で生成できる動物は、病気になるとビタミンC生成量が大幅に増える
・摂取するブドウ糖が多いとビタミンCの効果が低下
→栄養ドリンクはビタミンC的に効果薄
・一度にビタミンCを1000mg摂取しても4時間後の血中ビタミンC濃度は元に戻る
→摂取頻度が大事(一日1gを3回)
・ビタミンCの腸管耐容量(下痢を起こさず経口摂取できる量)という目安がある
→病気の時はビタミンC消費が激しいことから腸管耐容量が増える
(通常の数10倍の場合も)
終わりに
この一冊をまとめるなら…
・ビタミンCを摂取することは風邪・糖尿病などの疾患に有用!
・さらに大量摂取すればがんも改善する!
・大量摂取は胃腸への刺激になるが体調不良のときはその上限がグンと上がる!
ビタミンCが人の健康に対して様々な面から有用なことがわかりました。
ただ一方で内容がビタミンCの大量摂取に対するポジティブな意見に傾きすぎとも感じます^^; 明るい可能性は見えるものの、実験データの量からあくまで「可能性の域をでていないのではないか」と思ったのが正直なところです。
それでももし私が重病にかかったら(そしてお金があったら)、高濃度ビタミンC点滴治療を試してみたいと考えるようになりましたよ。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました!