講演「人工知能と共に歩む未来社会に向けて」の内容まとめ
本日学習院大学で開催された、
「人工知能と共に歩む未来社会に向けて」という講演に出席しました!
講演されたのは、
ドワンゴ人工知能研究所 の 山川宏 所長です。
この方はNPO法人全能アーキテクチャイニシアティブ(WBAI)の代表も務める日本の人工知能の第一人者です。
講演は知識のない人にもわかりやすく説明され、
終了後も一時間も質問が相次ぐなど非常にエキサイティングな様子でした。
僕自身、専門知識はありませんでしたが大変楽しく勉強させていただきました。
本記事では、その講演で伺った内容について簡単にご紹介します。
なお、この記事で紹介する内容は、私denという人間のフィルターを通した内容であり、
山川所長の考えや意図を完全に正しく反映したものではないことをご理解ください。
- 講演された山川宏 所長について
- 人工知能ってどのくらいで人間に追いつくの?
- 人工知能って言語の理解や人の心を理解するのはが苦手なんでしょ?
- 今後人工知能に取って代わられない仕事って?
- 人工知能の悪用や、人工知能自体が悪さをする可能性は?
- 人工知能によって生まれる経済格差はどうする?
- 日本の人工知能の発展が心配。いま必要な人材は?
- まとめ
講演された山川宏 所長について
NPO法人全脳アーキテクチャ・イニシアティブ代表
人工知能学会 編集委員長
電気通信大学大学院 情報システム学研究科客員教授
玉川大学脳科学研究所 特別研究員
人工知能学会汎用人工知能研究会主査
産総研人工知能研究センター客員研究員
専門は,人工知能,特に,認知アーキテクチャ,概念獲得,ニューロコンピューティング,意見集約技術など
(URL:http://ailab.dwango.co.jp/modal/hiroshi_yamakawa.html より引用)
また、こちらの書籍の著者の一人でもあります。
人工知能とは (監修:人工知能学会) | ||||
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さらにその山川所長が代表を務めるWBAは
脳全体の構造を参考に汎用人工知能に人間のような知能を実装するアプローチを試みるNPO法人とのことです。
こちらの副代表を務める松尾豊さんは
人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (角川EPUB選書) | ||||
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この書籍の著者の方です。
なんかAmazonのレビューむちゃくちゃ高評価ですね。気になります!
では講演者と組織の紹介はここまで。
いよいよ講演や質疑応答の中で、特に知識0の人でも気になってしまうトピックスについて紹介します。
人工知能ってどのくらいで人間に追いつくの?
専門化の中でも意見は大きく分かれるそうですが、
一説によると2029年には10万円ほどのPCが平均的な人を追い越すそうです。
ちなみに今の10万円ほどで運用できる環境では人とネズミの間くらいだとか。
え、あと12年ってこと?実際想像してみるとむちゃくちゃ短くない?
笑ってる場合ちゃうぞ
人工知能って言語の理解や人の心を理解するのはが苦手なんでしょ?
言語理解は進んできている、
というか今google翻訳ができることはすでに人間がやっている言語理解に近いそうです。
(対象となるモノ と それを表す記号 の間に位置する抽象的な把握をしているということ)
また、人の心のうちの「意図の理解」についてはどんどん進んでいるようです。
一方感情理解については他分野と比べて進捗がそうでもないんだとか。
いよいよ人の心の知能指数、EQが試される時代かもしれませんね。
それもいつまで優位を保てるかはわかりませんけど。
今後人工知能に取って代わられない仕事って?
①データがない仕事
まず現在の人工知能が苦手なことは、知識の流用です。
囲碁でプロに勝てるAIも全く別の掃除や工業などは一切できない、みたいなことでしょう。
そのため習熟するには大量のデータが必要になります。そのデータがない仕事はしばらく変わらずあり続けるでしょう。
これは「数値化されにくい」 と 「ニッチすぎてデータが足りない」というパターンが考えられますね。
②感情理解とコミュニケーション
これはなんとなくイメージ通りですね。現時点では人工知能にとって苦手な分野だそうです。
また、人間は人っぽさをもつロボットを仲間として扱う傾向があるそうですが、
結局生身の人間とのふれあい、さらに言えば繁殖行為自体は他のどの存在にも置き換えられないでしょう。
計算能力が置き換えられる分、EQや肉体の価値が高まるのかな、と個人的に考えました。
③人工知能を扱う人
これは開発もそうですし、保守管理の意味でもなくなることはないでしょう。
どんなに人工知能が優秀でも、それをだれか人間が理解できなければ、いざというとき困ります。。
何歳からでも、人工知能開発言語を学ぶ意味はあるかもしれませんよ!
人工知能の悪用や、人工知能自体が悪さをする可能性は?
もちろんある。
現に人工知能が開発に関わる研究所・工場の場所はテロなど悪意の標的にならないよう秘匿されている場合もある。
そのため、人工知能を使用した悪意に対抗する手段として、人工知能を用いるという考えもあるらしいです。
AIハッカーとAIサイバーポリスが戦うイメージですかね。
ほか倫理的に優れたAIを統合して最も優れたAIに意思決定をさせるという思想もあるらしいです。
エリートAIテロリストとエリートAIガバメントの対決……
どんどん人の手に負えない感じになってきたな…笑
人工知能によって生まれる経済格差はどうする?
ベーシックインカムがいいのではないか、とおっしゃってました。
僕も同意見だったので嬉しかったです笑
結局そこにいきつくよなぁ。労働自体の価値が薄くなるのだから。
日本の人工知能の発展が心配。いま必要な人材は?
やっぱり機械学習のエキスパート。言語はpythonあたりがいいのでは、とのこと。
あと学歴どうこうより、ハッカソン(ソフト系コンテスト)で好成績のほうが引く手あまただとか。
やっぱ学歴より実績よだよね!山川所長は東大ですけど!
まとめ
・人工知能は一般的なマシンパワーでも2029年くらいまでに平均的な人を追い越すかも
・言語理解や意図理解もどんどん進んでいる。AIの今後の大きな課題は別領域への知識の応用力
・これから残りやすい仕事は、「データがない」or「コミュニケーション」or「人工知能エキスパート」
・人工知能による反逆などの危機は人工知能で対抗するという案がある
・人工知能による経済格差はベーシックインカムで対応しては
・機械学習のエキスパート求む!
いやほんと、全部興味深くておもしろかったです!
人工知能のことを考えると期待と不安でごっちゃごちゃになって興奮しますね!
ぼくもなんらかの形でかかわりたいなぁ。何ができるかなぁ
あ、そういえば…
「人工知能で仕事を失った人のために人工知能を活用した転職サービスがあるといいとおもいます!^^」
って話したら
「そういうことは思いついた人がやってください^^」
っておっしゃっていただきました。
もしかしてこれか?!(・∀・)
…以上、ここまでご覧いただきありがとうございました!
あ、こちらももしよろしければ……
いやほんと、なってくれたら心底うれしいです!!よろしくお願いします!!!